自宅で「つぼ湯」
「つぼ湯」ってご存知でしょうか?
なかなか自宅でに「つぼ湯」を置く家庭は無いかと思いますが、弊社で施工されるお施主様の中には「お風呂」にこだわりを持って、自宅に置く方がいらっしゃいます。
そんなちょっとかわったお風呂「つぼ湯」に焦点を当ててみました。
広い湯船じゃ落ち着かない?
温泉や銭湯の「広々とした湯船で思いっきり手足を伸ばして湯あみ!」
お風呂へ入る醍醐味ですよね。
確かに入った瞬間は「気持ちよ~!」なのですが、広すぎるのもなんだかソワソワして落ち着かない。
その点、このひとり用の「つぼ湯」はゆっくりとソロ風呂を堪能できます。
今回の邸宅のつぼ湯、実は屋外に置かれています。
外の空気を浴びながら、ちょっと小さめの湯船にたっぷりお湯を張って一気に肩まで体を沈めると「ざばーん!」とお湯があふれる。
最高の瞬間ですね♪
つぼ湯の施工にあたって工夫したこと
お施主様から事前に「浴槽に入っている時間よりも縁に腰かけている時間の方が長い」と聞いていたので「檜の背もたれ」を設けました。
同じく檜を使って、飲み物やメガネ・本・スマホを置くことが出来るサイドテーブルを設置。
良く見てください・・・
テーブルの下に給湯器のリモコンや照明のスイッチを設けた事で、余分なものを目立たなくしました。
設置にあたっては、浴槽が圧迫感を与えないよう、また跨いで入るためできるだけ高さを抑えられるよう、坪湯まわりを一段落とし込み、湯船に浸かった際「ザバーン」と流れ出すお湯の排水溝と兼ねさせました。
この設置場所、坪湯の形に合わせて円形に排水溝を落とし込み、タイルもRカットで施工していただきました。
このつぼ湯、実はお施主様に滋賀の製造元まで何度か足を運んでいただき、つぼ湯のサイズ感や縁の角度、厚さ、見付寸法などを、ショールームにある展示製品を通して、実際に体験してもらった上でオーダーしてもらいました。
(設計:SPEAK古山涼さん)
つぼ湯の起源
今回ご紹介した「つぼ湯」
起源は、湯の峰温泉(和歌山県田辺市)にあります。
開湯約1800年で日本最古といわれる温泉。
中でも「つぼ湯」は、湯船の底から温泉が自然湧出。
泉質も全国屈指の名湯で、熊野詣の際の湯ごり場として、2004年に世界遺産に登録。
入浴できる世界遺産としては世界で唯一との事。