石積みってどうやるの?
職人さんの経験とセンスにかかっています!
石積みとは、字のごとく石を積んでいく工法の事です。
急な勾配のものを「石積み」と言い、緩い勾配のものを「石張り」と言うそうです。
「石積み」と聞いてパッと思い浮かぶものの一つに、お城の石垣・お堀があると思います。
単に「石積み」と言っても、色々な工法があり、お城の石垣は積み方を見れば、時代を判断できるそうです。
石垣の工法は「野面積(のづらづみ)」、「打込接(うちこみはぎ)」、「切込接(きりこみはぎ)」の3種に分けられ、石垣が登場し始めたころの技法が「野面積み」で、ほとんど加工されてない自然石を積み上げていく工法です。
住宅建築では主にどこに使われているか
日本の住宅では、外構・門柱・門壁・擁壁等によく使われているのを見かけます。
最近では内装の一部にアクセントとして石積みやタイル貼りを施すこともあります。
ヨーロッパでは、石造りの建物が多く、日本との建築文化の違いを感じます。
なぜ違うのでしょうか。それは気候風土の違いが大きな要因です。
日本の気候は夏暑く湿度が高いため、通気性を確保出来る木造の建物が適していました。
乾燥した気候のヨーロッパでは、通気性の心配がないため、耐久性はあるが気密性の高い石造りの建物が適していました。
また、日本は地震の頻度が多いので、地震に弱い石造りの建物は適さなかった点から、木造の建物が普及していったようです。
石積み・石張り大量で職人さん泣かせ
下は先日完成した邸宅の施工中の写真です。とにかく石積み・石張りが大量(汗)
住宅でこれだけ石を使っているケースは見たことがありません。高級感があってカッコイイな。と思っていましたが、施工の様子を見るとただただ「大変だ・・・」って感じがします。
では、実際に石積みをどうやっているのか?ちなみに工法は「野面積み」です。
1.石を運んでくる
2.石を並べる
3.石の形を見ながら選ぶ
4.形がぴったり合うように削る
5.運ぶ
6.積む
ざっくりとした工程はこんな感じですが、
10個や20個の話しではなく・・・とてつもない作業量。
腕っぷしが強い職人さんでも泣けてくるでしょう。
最初に挙げたように、出来栄えは全て職人さんの経験とセンスにかかっています!
重い石。ケガだけはしないように気を付けてくださいね。
【常務 川口保のマメ知識】
俺がどうしてもこの眼で見たい石積みは岡山の閑谷学校の石積みです。 この石積みは日本一美しい石積みだと思っています。
※ネットにこの石積みについて上手く解説されたサイトがありましたのでコチラをご覧ください♪ https://ameblo.jp/masatochinu/entry-12453608487.html