ベテラン社員インタビュー(川上さん)(後編)
(前編の続き)
前職では一人で現場を任され、試行錯誤しながらスキルを高めていった川上。
2016年に大同工業株式会社に転職し、さまざまな建築物に携わる中で、大きなやりがいを見いだしていく。
充実した日々を過ごす川上の、モチベーションの源泉に迫った。
設計者の厳しい要求
大同工業での最大の挑戦は、今から3年ほど前に訪れた。
それは、戸建て新築の施工での、非常に高い要求を持つ設計者との案件であった。
人の手で行う以上、一定の誤差は避けられない。
しかし、このときの川上に求められたのは、まるで機械で行うような正確さだった。
施工精度について何度も厳しく指摘されたこともある。
細部まで完璧を期す設計者の期待に応えるため、最大限の努力を重ねた。
この状況において、大きな支えとなったのが上司だった。
打ち合わせのときに部長の伊郷が同席し、調整をしてくれたのである。
前職時代、何もわからないまま孤軍奮闘していたころには得られなかった、上司の支え。
そのありがたさに感謝しながら、川上は必死にその現場と向き合っていった。
嬉しいのはお客様の笑顔
大同工業の手がけた建築物は、専門誌で紹介されることが多い。
川上も、自ら担当した物件が3~4件掲載されたという。
中には表紙を飾った建物もあった。
自分の仕事が認められる喜びは、モチベーションを高めてくれる。
それでも、自身にとって最も嬉しいのは、引き渡しの際にお客様が喜んでくれることだという。
前述の厳しい設計者にあたったときも、その物件の施主の子どもが、引き渡しのときに「ありがとう」と書いた一通の手紙をくれた。
苦労は多かったが、その一言で救われた気がしたものだ。
これからも、お客様の希望を叶えるために日々努力を続けていく。
部下とともに成長を
2年ほど前からは部下を持つ立場になった。
「教育には不慣れなところもあるので、教わる側は大変かもしれません。
私も部下とともに学びながら、一緒に成長していきたいと思います」。
いくつもの試練を乗り越え、建築の面白さを実感してきた川上。
消えない仕事への情熱は、大同工業の発展へとつながっていくに違いない。