社長に聞く、大同工業の2025年(ふりかえり編)

2024年も残りわずか。大同工業株式会社の2024年はどのような一年だったのか。
代表取締役社長の堀口岳士は、3つのトピックスを挙げた。
その一つひとつを振り返る。
代表取締役社長
堀口 岳士(ほりぐち たけし)
ワンチームで施主の希望を実現
2024年も数々の工事に取り組んできた。
その一つが、東伊豆町で施工したホテルのリノベーション工事である。
2021年ごろに物件の購入段階から相談を受けたものの、
お施主様にとっては初めてのホテル事業であったため、
物件の選定からリフォーム内容の検討を何度も繰り返した。
物件の購入が決まり、本格的に実施設計に着手してから竣工までは、約1年という短工期だった。
現場でもさまざまな苦労があったものの、最終的には無事に完遂し、
施主が希望する「2024年夏開業」という目標を実現。
RC10階建て・全53室というホテルで、18億円以上をかけた大規模なリノベーション工事を、
解体から含め約9か月の工期で施工できたという実績は、
今までの大同工業にはなかったものである。
施主、設計事務所、協力業者の関係者全員がワンチームとなり、
しっかりと一つの目的に向かって進めたからこその実績だった。



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2024年に直面した大きな課題は……
「働き方改革」は、日本国内の多くの企業が苦心している課題であり、大同工業もその例に漏れない。
建設業においても、時間外労働の上限規制の適用が2024年4月から開始されており、
早急に是正していかなければならない。
会社としてはありがたいことに、数多くの引き合いを得ている状況だ。
しかし、社員一人ひとりの労働時間を考えると、やみくもに受注を増やすわけにもいかない。
そこで、仕事の効率化を推進し、問題解決を図ろうと努力しているところである。
また、2024年は建築事務員の増強や、現場での監督補助員の増員を図り、
春先には新卒採用・中途採用・パート社員を含め、9名の仲間を加えることができた。
今後は少しでも監督一人ひとりの作業を分業し、労働時間の短縮に繋がることを期待している。
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大きな組織的変革による変化
大きな組織的変革も行った。具体的には「営繕部の設立」である。
これまでは一人の監督が、積算から発注、現場監理、引き渡し後のアフターメンテナンス、小規模工事など、あらゆることに携わり、責任を持っていた。
このことが一人ひとりの重荷になり、苦しんでいる場面を目にすることも数多くあった。
現場監督が、現場に専念できるよう、「営繕部」を設立し、
アフターメンテナンスや小規模工事の対応をするようにしたのである。
伊東本社ではその営繕部の責任者として、丹野統括所長に立ってもらっている。
現在、丹野を中心とした営繕部メンバーの活躍のおかげで現場も非常に助かっている状況だ。
丹野は、数々の難しい建築家案件の施工管理をしてきた、ベテラン監督だ。
会社としてはもっとも信頼できる現場監督の一人である。
その丹野を現場監督から営繕部専任と異動させることは大きな決断となったが、
その決断が功を奏したといえる。
今回は3つのトピックスとともに2024年を振り返った。
「今後の展望編」では、新たに迎える2025年の展望を紐解いていく。

