若手の育成に積極的な社員インタビュー(後編)

(前編の続き)
「つらいことがあっても、我慢して努力を積み重ね、
10年経った頃ようやく仕事が楽しくなってきました」と語る原慎一郎。
建築の面白さを、どのように若手に伝え会社を盛り上げていきたいのか。
未来へのビジョンを聞いた。
伊東本社 建築部 所長
原 慎一郎(はら しんいちろう)
日々の積み重ねが喜びに
「設計者や施工業者などの意見をまとめ上げて、
実際の作業へ落とし込んでいくのが私たちの仕事です。
お客様の望む住宅を皆で協力して完成させた喜びは、何物にも代えられません」。
建築の楽しさを、若手メンバーに伝えていくことが自分の役割だと原は言う。
建売住宅とは異なり、設計事務所の建物はデザインやディテールへのこだわりが強く、
工事の途中であってもしばしば仕様が変更される。
そこに対応していく難しさはあるものの、
オンリーワンの建物が完成したときに味わえる達成感は大きい。
「こういう建物を手がけているよ」と家族や友人たちに誇りを持って語れるのは、
この仕事ならではの醍醐味だ。
仕事の厳しさや難しさを乗り越えて、建築の面白さを実感できるようになるまでには
長い月を要した。
そこまでの我慢を今の若い人たちには求めないが、
楽をして得られるものには、やはりそれなりの価値しかない。
だからこそ、じっくりと腰を据えて取り組む大切さを理解してほしいと願う。
根気良くスキルを磨いていけば、
やがて自分の作成した施工図や工程通りに現場を進められる瞬間が訪れる。
その楽しさを、一人でも多くのメンバーと共有していきたいと考えている。

より良い職場環境の実現を
最近、日々の仕事で疲弊している社員が多いような気がしている原。
より働きやすい職場に改善していくためにも、
さまざまな取り組みを通して建築部を変革していかなければならない。
その一つとして、
DX化や業務の見える化を含めた、あらゆる方向からの改革を会社全体で推進し、
管理者の行う「安全・工程・コスト・品質」の4大管理の効率化を目指していくつもりだ。
皆で現場を進めていくためには「真面目に、楽しく」取り組むのが一番大事だと語る原。自身の成長と後進の育成、そして大同工業のさらなる発展に向けた挑戦は続いていく。
