ベテラン社員インタビュー(川上さん)(前編)
湘南支店 所長
川上(かわかみ)
湘南支店の所長を務める川上は、2016年に大同工業株式会社に入社。前職時代からの経験を活かし、現場監督として第一線で活躍している。
これまでに手がけた建物が、専門誌の表紙を飾ったこともあるという川上。
がむしゃらに駆け抜けた新社会人時代を通して、どのように成長していったのか。
その軌跡をたどる。
自らの力で先生を探す
学校卒業後、20歳で住宅建設会社に入社した。
当時は手取り足取り教えてもらえる時代ではない。
疑問点があれば、自分から積極的に周囲に質問しなければならなかった。
知ったかぶりをしたまま仕事を続けていれば、いつか大きな落とし穴に落ちてしまうからだ。
先輩はもちろん、現場では職人たちが頼りがいのある「先生」になってくれたという。
ただし、こちらの都合だけでいつでも質問に答えてもらうわけにはいかない。
休憩時間など、少し手の空いたときを見計らって話しかけるような気配りは忘れなかった。
孤軍奮闘した現場での学び
入社2年目、新たな試練が川上を襲う。
任された現場は住宅の造成工事。
戸建てを建てるための車庫や擁壁、階段をつくる現場で、棟数も多く工期は1年という長丁場だった。
辛かったのは、未経験の大仕事にもかかわらず、上司を頼りにすることができなかったことだ。
当時の上司は、新人の教育に積極的な方でなく、川上は手探り状態で現場に立っていた。
ここでもやはり職人たちが先生となってくれたが、現場監督としての不甲斐なさを指摘され、叱られる場面も多かった。
しかし、怒られながらもめげずに質問し、現場の進め方を模索していく。
「自分が上司の立場になったら、きちんと部下に教えられるようになりたい」。
どうにか1年の工期を終え、無事に現場をおさめることができた。
図らずも、当時の上司を反面教師として、上に立つ者の理想像を描き出したのである。
こうして、いくつもの現場を経験する中で徐々にスキルを高めていった川上。
2016年に大同工業の湘南支店に転職し、新たなキャリアをスタートさせた。
そしてこの場所で、建築の醍醐味とやりがいを感じていくのである。
(後編に続く)