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外界との区切りとなるのは直径50ｍの半円を描くコンクリート。その内側に2層の建物が建つ。全周がガラス壁のLDKは、柱とサッシを一体化させた開放的な空間。部屋から連なる石のテラスが崖下を切り取り、水平線へと視線が抜ける。西側半分は水盤のある浴室エリア。石の床を掘り込んだ浴槽にからだを横たえると、光がきらめく水盤と海が一体になった景色を味わえる。「とりつくしまのない大自然の中で、まず思いついたのは、完全な幾何学である“円”でした」と岡田さん。

建て主との対話を重ねる中で岡田さんが導き出したのは「タイムレス」というコンセプトだ。シンプルで、いつまでも飽きのこない、普遍的な美しさのある建築。「この場所でしか味わえない感動を、この建築で楽しんでいただきたい。その一心からこの建物が生まれました。」


＜モダンリビング特別編集　より＞



設計：岡田哲史建築設計事務所

http://www.daido-kogyo.co.jp/architect/works/index.html?d=232