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新建築 2015年8月号に『tetto』が掲載
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駅から数分の徒歩圏でありながら、豊かな自然が残る里山の農地内に計画した、木造の集合住宅です。恵まれた周辺環境との接触面を増やすため、建物を小さな単位に分節し、雁行させながら配置しました。各住戸は立体的に組み合わされたメゾネットとし、南面した広い間口のリビングスペースと、様々な方向への眺望を確保しています。南北2つの住棟の間は、敷地周辺の道路が入り込み胃袋のように膨らんだ、道であり広場でもあるような共用スペースです。そこに面して、各住戸へのアプローチ、ゆるやかに囲われた専有庭、2階のルーフテラスなど、屋外の居場所を立体的にちりばめました。 「tetto」はイタリア語で「屋根」を意味します。室内と屋外、占有部と共用部といった生活領域がスムーズにつながっていて、軒を大きく張り出した木造の大屋根がそれらを覆います。その様子は、ここに住む人々が全員で共有できる風景となるでしょう。「木造アパート」のイメージをポジティブなものに転換し、郊外ならではの大らかな生活の場をつくりだすこと。それがこのプロジェクトの目標です。
設計:SALHAUS一級建築士事務所
http://salhaus.com/