こだわり, 建築のコトバ

現場は動物園!?建築現場でよく使われる、動物の専門用語一覧

猫・虎・犬・馬・猿・・・

新人監督あるある話。

「ネコ持ってきてくれー」

と言われて、本物の猫ちゃんを連れてくる・・・。

さすがにソレは無かったですが、入社して半年は

「建築現場って動物の名前ばっかり出て来るな」

と思って楽しかったです。
今となっては新鮮味も無く当たり前に使っている自分がいます。

ほんの一部ですが、紹介します。

クレーン元々の意味は鶴などの首や脚が長い鳥のことで、クレーン車は鶴に見た目が似ているから呼ばれる様になったそう。
蟹クレーンその名の通りカニの様に見えるクレーンの事。前田製作所の商品名として誕生した様で、ミニクローラークレーンとも呼ばれるそう。
犬走り外壁下の基礎に対して隣接した通路状の部分のことで、主にコンクリートで作られる。幅は犬程度しか通れない。
作業台のウマ作業台の事で、馬の姿と形が似ていることから呼び名がついたそう。
馬目地タイル、レンガ、石などの積み方の一つで、横方向の目地は一直線にとおっているが、垂直方向の目地がずれている目地の事。破れ目地とも呼ばれているそう。
蟻継木材の接合方法の事で、継ぎ手の一つとして使われている。木材の一方の端に蟻と呼ばれている突起部を作り、他の木材の端に同形の穴を掘って二つを接合する方法の事。
あんこう鮟鱇樋の部材の一種でい、軒樋と竪樋の接合部に設けられる金具。
ハト小屋屋上に設置される凸状の箱で、鳩小屋に似ていることから呼ばれる。設備機器が集中する屋上に、電気配管や設備配管、ダクトなどを防水層を直接貫通せずに立ち上げるために必要な躯体形状の総称の事。
モンキーレンチボルトの径に応じて、開口幅を変えることの出来る便利なレンチ。名前の由来は諸説あり、発明した人の名前と言う説。使用する高所作業員が猿の様に自在に動き回っていたからと言う説。
カラスプライヤー横から見た所がカラスの嘴に似ている所からこう呼ばれる。通常のプライヤーより口が広く開く。主に給排水業者に使用される。

・・・・まだまだ挙げればきりがないw

なぜ生き物の名前が多いのか?


一説によると神経をすり減らすようなハードな現場を和らげるために、カワイイ愛称が使われていくようになったようです。

”猫”

「ネコ」と呼ばれているこの道具・・・砂や資材を運ぶ手押しの一輪車の事です。
裏返した姿が「ネコが丸まっている姿」に似ている事から呼ばれるようになったそうです。

他にも「キャットウォーク」と呼ばれている場所・・・高所にある点検通路のことです。
由来は高所にある猫の通り道だったり、猫しか通れない通路、のことからキャットウォークと呼ばれるようになったそうです。

(左)ネコ                      (右)キャットウォーク

”虎”

「トラロープ」って建築業界じゃない人でも聞いた事があるんじゃないでしょうか?
説明する必要もないくらい「わかりやすい見た目」で、虎のように黄色と黒の縞模様になっているところから、この名前がついた。と言う説が有力の様です。
建築現場やホームセンターなどでは、必ず見かけるメジャーなロープ。
・黄色が「注意」の意味。
・黒が「黄色を引き立たせる配色」になっています。
黄色と黒は視認性が良く、踏切や工事現場、工場など、危険な場所である事を示しています。

なるほど。こうしてみると虎が「危険」に見えてきますね・・・

”鶴/蟹?”

クレーンとは、英語で「鶴」の事。

元々の意味は鶴などの首や脚が長い鳥のことで、クレーン車は鶴に見た目が似ているから呼ばれる様になったそう。

カニクレーンは見た目の通り、カニの様な足が特徴です。

(左)クレーン                     (右)カニクレーン

”犬”

「犬走り」って、本当に犬が通るほどの幅しかないからそう呼ぶそうです。

面白いですよね。建築上では、外壁下の基礎に接した通路上の部分の事で、主にコンクリートで作られているそうです。

(実際に犬が走っているところを見たことありませんw)

”馬”

工事現場ではよく「ウマ」を使用します。

大工さんのお手製作業台が多く、名前の由来は馬の姿と形が似ていることから呼び名がついたそうです。
「馬目地」は様々な所で目にします。
タイル、レンガ、石などの積み方の一つで、横方向の目地は一直線に通っていて、垂直方向の目地がずれている目地の事で、破れ目地とも呼ばれているそう。

「芋目地」と呼ばれる積み方もあり、碁盤の目の様に縦横の目地が一直線に通っている目地の事です。

(左)ウマ(作業台)               (右)馬目地

”蟻・アンコウ”

「蟻(あり)継ぎ」
木材の接合方法の事で、何種類もある継ぎ手の一つとして使われている。
木材の一方の端に蟻と呼ばれている突起部を作り、もう一方の端に同形の穴を掘って二つを接合する方法の事。
昔は大工さんが手で加工していましたが、現在は加工精度の均一化や作業の合理化を考え、あらかじめ工場で機械が加工する「プレカット」が主流となっています。

「アンコウ」
樋の部材の一種でい、軒樋と竪(たて)樋の接合部に設けられる金具の事です。
見た目が魚の鮟鱇(アンコウ)に似ている?事からそう呼ばれています。

(左)蟻継ぎ                        (右)あんこう

”鳩”

「ハト小屋」
屋上に設置される凸状の箱で、まさに鳩小屋に似ていることから呼ばれる。
屋上にはエアコンの室外機など設備機器が集中して置かれます。
屋上の「防水層」を直接貫通させずに電気配管や設備配管、ダクトなどを機器へ届けるために設置された躯体形状の総称の事です。

“猿・烏”

「モンキーレンチ」
ボルトの径に応じて、開口幅を変えることの出来る便利なレンチ。
名前の由来は諸説あります。
発明した人の名前と言う説や使用する高所作業員が猿の様に自在に動き回っていたからと言う説など・・・


「カラスプライヤー」
横から見た所がカラスの嘴(くちばし)に似ている所からこう呼ばれる。通常のプライヤーより口が広く開きます。
主に給排水業者さんに使用されてます。

(左)モンキーレンチ                         (右)カラスプライヤー

新人の頃は学ぶことが盛りだくさんあります。建築用語も動物だけでなく、普段つかっている言葉の中にも隠れています。まずは現場で飛び交っている動物が、建築業界では何を示しているのかを知り、楽しみながら自分の知識にしてほしいと思います。

他にも建築現場で使われる道具の名前についての記事もありますので、ご覧下さい。

  • ”ラジェット”が正解?

「シノ」「ガチャ」「ラジェット」など、呼び方色々。果たしてどれが正解?
https://daido-kogyo.co.jp/media/otaku/201/

  • 名前と道具の一体感

ハンマーには20種類ある?
https://daido-kogyo.co.jp/media/partner/441/

  • 大同工業社員から愛されている話『テレンクレン!?』

鉄筋ハッカーの社内での呼び名について、動画でも解説!
https://daido-kogyo.co.jp/media/partner/857/

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SYUSYU
2015年に入社。絵を描く事、古い映画を見る事が好きで、今は観葉植物を育てる事も趣味の一つ。休みの日はできるだけ趣味を楽しむ時間を作っている。得意な絵を活かしたわかりやすい図解を心がけ、現場管理を進めるのが私のスタイル。

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