新工法に挑戦中!若手現場監督インタビュー(後編)
坂本 悠貴(さかもと ゆうき)
湘南支店 主任
O邸の現場で未知のCLT工法に奮闘する坂本悠貴。
ものづくりへのまっすぐな思いを紐解く。
異素材が交わる繋ぎ目
最大の課題は、1階のRC造と2階の木造をいかに接合させるかという点にあった。
坂本は、RC造部分を、その上に組み上げる木造パネルを支えるための
巨大な基礎と見なす。
この独自の解釈と、入社直後の現場で得た知見を応用し、
異なる構造が接する境界部分の調整に向き合った。
図面という平坦な情報から立体的な最適解を導き出すのは、
技術者としての醍醐味が詰まった時間だった。

経験を活かした調整力
坂本は自身の役割を、建築家と職人の間に立つ通訳だと捉えている。
まずは設計図から、建築家のどうしても譲れないこだわりを察知。
それを実際の建築として成り立たせるため、職人には言葉で説明するだけでなく、
自ら手描きした図面も渡して、どのような手順と形状で組み上げるべきか
コミュニケーションを重ねる。

また、設計図上では成立していても、
実際の現場では作業するための空間が十分に確保されていないという場面もある。
前職の工務店では現場管理に留まらず、職人に作業を任せる傍らで、
自らもできる現場作業をおこなっていた坂本。
その経験から、物理的な限界を瞬時に察知し、職人の目線で設計士に説明する。
両者の間に立って一つひとつ認識をすり合わせて、
現場の一体感を生み出していった。

世の中にないものを生み出す唯一無二の喜び
実は学生時代は職人志望だった坂本。
現在もプライベートでものづくりを楽しんでいる。
複雑な構造や特殊な工法の末に、斬新な形が現実に立ち上がる楽しさこそが、
緊張感漂う工程管理や調整業務を支える原動力となっているという。
2026年9月の完成を目指し、O邸の現場は佳境を迎えている。
CLT工法を完遂させた経験は、坂本の技術者人生において大きな礎となるはずだ。
「自分しか経験していない内容は、また次の現場でしっかり伝えていきたいと思っています」。
成功を個人のものに留めず、組織の財産へと変えていく坂本。
自らが拓いた道を次世代へと繋ぐ決意を胸に、
今日も世界に一つだけの建築を形にしている。












